2020/10/26 12:00

maruでは、各地で受け継がれてきた手しごとの温もりある商品をお届けしています。そのひとつ、丸森町ではつるやわらなど自然の素材から作る技術が伝承されてきました。商品一つ一つができるまでには、代々技術を受け継いできた作り手の姿、その人々の想いがあります。

そのなかでも丸森で長年受け継がれてきた、丸森和紙の職人、宍戸工房4代目の宍戸信成さんの姿を前後編に渡ってお届けしています。前編では宍戸さんの和紙作りにかける想い、大変さについて語ってもらいました。

前編記事はこちら

後編では、当サイトを運営する合同会社nekiwa代表の藤原を交えて丸森和紙のこれからについて語っていきます。

まずは丸森和紙を知ってもらうことから

ーー丸森和紙についてとても厳しい現状ではあると思いますが、今後の想いとしてはどのような気持ちですか。

宍戸さん「今年はコロナの影響もあってかなり大変です。今年も紙は漉くつもりでいるけど、実際にどのくらい用意するべきか……。見通しが立たない。お客さんの方からこんな使い方があるのでは?と持ちかけてくれることもあるし、最近では和紙のマスクも出てきているみたいなので、良いなと思ったものは実現してみたいです。」

藤原「私も丸森出身なので、地元に長年続いている和紙という存在があるのは嬉しいです。だからこそ、私自身ももう少しいろいろと可能性を探ってみたいなと……」


ーーまずはどんなところから始めていきたいですか。

藤原「私たちも丸森和紙を取り扱い始めて間もないので、まずは“丸森和紙”という名前、存在を知ってもらうところから始めていきたいです。そこで魅力を感じて買ってもらえたらと思ってます。」

日常のなかに溶け込むものを作りたい

ーー今後、丸森和紙独自として作ってみたいものはありますか。

藤原「昔の生活スタイルの中では障子や襖など日常の中にあったと思うんです。時代が変わる中で和紙が日常から離れつつありますが、温もりのあるものだからこそ日常や普段の生活の中に溶け込める可能性がある。普段使うものであれば、ランチョンマットとか……。あとは、個人の生活ではないけど、飲食店のメニューブックもいいかなと。」

宍戸さん「なるほど。」

藤原「他にも、手漉き和紙のボールもあって(ボール状の)骨組みを作って、紙漉きの液体の中に骨組みを入れて作るんですけど……」

宍戸さん「ああ、実はこれを作ったことがあって。」

藤原「そうなんですか……!」

宍戸さん「穴が空いていたり、骨組みがあるものであればなんでもできる。あまり小さいものでなければ、だいたいのものはできます。」

和紙だからこそ出せる柔らかさを

ーー日常の中に和紙ならではの柔らかさを取り入れていければいいですよね。

藤原「例えば、照明も光の出方が工業製品だと出せない光のムラ、柔らかさがあると思います。そういうものを作れると良いのかなと。今年思いついたものを相談するので、できるできないを教えていただければと……試しに作ってみたいですね。色もいろんなものがあったり、模様もあるといいですよね。」

宍戸さん「色をつけるのは墨流しといって、紙を漉く時に原料を溶かした水の中に墨やよもぎの汁を流すんですよ。墨だと黒くなって、よもぎだと緑になる。物によって出る色が変わる。」

藤原「そうなんですね。色も含めて、いろいろと試しながら作っていきたいですね。今日はいろいろと考えられて良かったです。ありがとうございます。」

宍戸さん「こちらこそありがとうございます。」



宍戸さんとの対談を通して新たな可能性が見えた今回。

伝統が受け継がれてきた丸森和紙が日常の生活に溶け込む、新たなアイデアが出てきました。ここで出てきたアイデア含め、丸森和紙を使用した新たな商品は今年の秋から冬にかけてカタチにしていく予定です。

今後の展開に乞うご期待です。

(文・木幡)